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口永良部噴火 犠牲者0の影に消防団が

画像 大噴火した口永良部(くちのえらぶ)島の住民や滞在者137名に、一人の犠牲者も出すことなく、その日のうちに全島避難ができたことはまさに奇跡だ。
 その奇跡の影に、消防団の存在があった。

 5月29日午前9時59分、屋久島町口永良部島の新岳が大噴火した。

 噴煙は上空9,000mにも達し、大きな噴石が火口周辺に飛び散り、火砕流は火口からほぼすべての方角に流れ下り、北西側の向江浜地区では海岸まで達した。

 これほどの噴火にも限らず、一人の犠牲者もなく、全島避難が迅速に完了できたのには消防団の存在が大きいと言える。


 この島には、常備消防職員や警察官が一人もいない。もっぱら島民の安心安全を守っているのは、屋久島町消防団口永良部分団の山口正行分団長以下14名の団員だ。

 消防団員は、正業をもつ傍ら消防団の任務にあたっている。口永良部分団の団員も同じだ。

 
 屋久島町を管轄消防本部に熊毛地区消防組合消防本部がある。

 この消防本部は、西之表市など1市3町を管轄する離島の消防本部で、消防職員は94名。
 消防署は各市町に一つしかなく、口永良部島には消防署はない。

 小さい消防本部であるが、1市3町でこの消防力を維持することは大変だろうと察するが、まだ十分と言えない。
 離島の消防力の強化はどの地域でも課題だろう。

 
 今回の噴火の際に、犠牲者なしに島民の避難誘導や救出ができたのは、消防団の存在なくしてありえなかっただろう。

 
 屋久島町長は当時報道に次のように語っている「それにしても、思ったよりは早く安否を確認できたんです。地域のコミュニティーがしっかりして、日ごろからコミュニケーションが取れていたこと。これが、犠牲者を1人も出さなかった一番の理由だと思います」。

 このコミュニティーの中心にいるのは消防団員である。

 
 報道によると、口永良部島の消防団員、古賀尚登さん(40)は、運送業の仕事で使っている車に乗り込み、足腰の具合が悪い高齢者の家に向かった。
 お年寄り3人が、古賀さん到着を待ちわびていた。車に乗せ、避難所に赴いた。
 古賀さんは「とにかく、自分でできることをやらねばならない、と思った」と振り返ったという。

 
 噴火から4日目の6月1日、島民代表として一時帰島し、島民の要望に応えて家屋や家畜などの状況を確認したのも彼らだった。


 昨年11月22日に発生した長野県北部を震源とする地震は、夜10時に震度6弱の地震が発生し、家屋倒壊などの被害が発生し住民が下敷きになった。
 このときも、消防団を中心とした地域コミュニティーの力により、迅速な救出活動が行われ一人の犠牲者も出なかった。

 まさに今回の口永良部島の噴火災害でも、消防団や地域のコミュニティーの大切が改めて認識された。

 正業を持つ傍ら、日夜訓練に励み、地域住民の生命と財産を守る消防団員の大切さは誰もが認識している。

 しかし、高齢化や人口減少による団員確保の難しさ、団員の高齢化など、消防団を取り巻く環境は一層厳しくなっている。
 一人でも気概のある若者が消防団の門をたたくことを願いたい。

 
 全国各地で活動する消防団員諸氏の今後のご活躍とご健勝を祈っています。



 ※写真は資料画像で、屋久島町消防団とは関係ありません。


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