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山岳遭難件数の読み方

画像 山岳遭難が増加しているというが、何をもって増加したと言えるのか。遭難者数は増加の一途も、死者不明は横ばいでは、、、。

 長野県内の山岳遭難件数は、平成25年の300件をピークに平成26年が272件、平成27年は273件とほぼ横ばいだったが、これは長野県の安全登山に対する様々な施策が功を奏していると考えたいところ。

 一方、全国の状況は、右肩上がりに遭難件数が増え続け、平成27年は過去最高の2,508件だった。

 遭難件数は増加したのは確かだが、未だに遭難の定義ははっきりしているわけではなく、またその集計にルールもないのが現状のようだ。

 報道等が発表する件数等は、あくまでも警察が取りまとめた遭難なので、警察に知れることなく、自力あるいはグループだけで対応したものはカウントされていないことも考えられる。

 当然昔の方がその傾向が強いと思われるので、遭難件数の集計能力と実際の遭難者の増加があいまって、極端な数値になっていると言えるのではないか。
 
 また、登山者数に対する遭難者の割合というデータがあればいいのだが、これまた統計の精度の問題があり信用できない。

 ただ、これらの統計で唯一信頼できると言っていいのが死者・行方不明者の数だろう。
 人知れず山に入って、行方不明になっている人はあまり考えられないからだ。

 この死者・行方不明者の数だが、年によって波があるがほぼ横ばい、あるいは微増と言ったところだ。(表1)

 なお、死者の数が遭難件数の割に増えていないのは、救助システムの高度化が一因であるのは間違いない。

 ヘリコプターによる山岳救助が当たり前になった今、北アなどの岩稜で滑落して即死でない限り、助かる可能性が高くなった。

 長野県の山岳救助に関わるヘリコプターは今でこそ3機体制だが、20年前は1機体制だった。

 一昔前なら、体調不良やけがを負い行動不能になっただけでも、救助されなければ命を落とすこともあっただろう。

 今では、疲労や軽傷でも救助要請しヘリコプターで救助してもらえる。これはこれでまた新たな問題であろうが。


画像 高齢者の山岳遭難件数についても、ここ5年の傾向(表5)は変わっていない。報道によって、あたかも遭難が増えた、高齢者の遭難が多いと疑われがちだが、もう少し冷静な分析が必要かもしれない。


 ※表1、表5は、警察庁発表資料より


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